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  第40号
2009年3月16日発行
大阪体育学会 広報委員会
 

設立50周年を迎える大阪体育学会
副会長  佐川和則 
 大阪体育学会は平成23年4月に設立50周年を迎えます。理事会では記念事業を企画運営するために50周年記念事業組織委員会(組織委員長:後藤幸弘会長)および実行委員会(実行委員長:伊藤章副会長) を立ち上げました。記念事業の骨格は、記念学会大会とそれにともなうイベントとパーティーの開催(平成22年3月)および記念誌の発刊です。イベントの内容は現在イベント部会により検討が進んでいます。記念誌は「大阪体育学研究No.48」を記念号とし、投稿論文とともに記念記事を掲載することになっています。
 大阪体育学会の前身は日本体育学会大阪支部で、昭和36年(1961年)に正式に発足しました。正式にというのは、それ以前にウォーミングアップ期があったことを意味します。実は、本部学会資料によると、大阪支部は日本体育学会設立の2年後の昭和27年(1952年)に誕生しています。この昭和27年から昭和36年までの10年間には、日本体育学会第10回大会(昭和34年)が大阪大学医学部を会場として開催されるなど、活動の実態はあったものの理事会を中心とする運営活動が主であり、会員が中心となった研究活動はほとんどありませんでした。研究の主体はといえば、大阪、京都および奈良の体育学研究者による近畿地区大学体育協議会と近畿地区体育学会にあったようです。そんな中、研究活動を主とする学会設立の機運が高まり、ついに昭和36年に大阪支部は実質的に学会活動を開始し(支部長:森脇正夫)、昭和36年5月には「日本体育学会大阪支部会誌」創刊号を発刊するに至るのです。その当時の様子を記念誌「大阪体育学会の30年」から読みとると、不思議なことに大阪支部の正式発足時には記念行事やセレモニーが行われた形跡はなく、粛々と大阪の地に独自の学会活動を根付かせようとする先輩諸氏の気概のみが迫ってきます。
 それから30年経った平成2年(1990年)、大阪支部学会は大阪体育学会を設立し、日本体育学会の支部を兼ねつつ独自の学会としての道を歩み始めました。大阪体育学会設立から数えますと平成22年は満20歳の成人式にあたります。理事会では、大阪体育学会設立20周年と大阪支部学会設立50周年を一緒に祝うため、50周年記念事業をそのちょうど50周年にあたる平成23年に行わず、平成22年3月に前倒しして実施することにしました。
この記念事業が、大阪の体育学を創ってきた先輩諸氏の情熱に触れつつ、更なる飛躍の足がかりとなるよう期待したいと思います。

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