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  スペクタクル化するスポーツ/メディアの現在
−ナショナリズムとジェンダーをめぐるポリティクスの視点から―
 
        大阪体育学会会長

後藤幸弘

 
 

 この度,関西学院大学社会学部教授の阿部 潔先生から標記題目の講演をいただくことになりました。阿部先生は、現代社会において発揮される社会・文化次元における権力の問題を、メディア文化との関連で探究することを主たる研究テーマにされておられます。
本講演では、スポーツ活動や指導の渦中に関わるものが知っておくべき、スポーツの持つ一面を映像も交え、興味深くお話していただけることと思います。大阪体育学会員のみならず、多くの方々のご参加を願っております。

 

日時:平成21年10月3日(土)
            午後3時〜4時30分(受付 午後2時30分より)

会場:関西大学 中央体育館一階 図書資料室
    〒564-8680 大阪府吹田市山手町3丁目3番35号 TEL 06-6368-1121
アクセスはこちらをご覧ください。
参加費:無料
講演者:阿部 潔氏(関西学院大学社会学部)
  講演要旨
   本報告では、スペクタクル=見世物としての様相をますます強めていく近年のスポーツ/メディアを主たる題材として、そこに潜むナショナリズムとジェンダーをめぐるポリティックスについて考える。
 私たちが日頃からごく当たり前/自然に関わっているスポーツとメディアとの関係のなかには、実のところさまざまなポリティクス=力のせめぎ合いが潜んでいる。「身体を用いて実践される社会的行為」であるスポーツは、それを観る/視るものたちに感動や衝撃を与えてやまない。今日では多くの場合、そうしたスポーツとの関わり合いは常にすでにメディアを介して為されている。メディア化されたスポーツを通して、どのようなナショナリズムやジェンダーをめぐるどのような規範やイメージが再生産されているのだろうか。スペクタクル化が進行するなかで、スポーツ/メディアが生み出すポリティクスには、どのような変化が生じているのだろうか。
 今回の報告では、オリンピックなど具体的な事例を踏まえつつ、スペクタクル化する現在のスポーツ/メディアが作り上げる社会表象について社会学/カルチュラルスタデーィズの観点から考えていく。
  阿部 潔(あべ きよし)氏 プロフィール
 

略歴
1964年 名古屋に生まれる
1987年 関西学院大学社会学部社会学科卒業
1992年 東京大学大学院社会学研究博士課程単位取得退学、東京大学社会情報研究所助手
1995年 関西大学総合情報学部専任講師
2000年 関西学院大学社会学部助教授を経て
2003年 関西学院大学社会学部教授 博士(社会学)

1998年4月から一年間、British Council Fellowshipを得てロンドン大学ゴールドスミス校に客員研究員として滞在
専攻 社会学、メディア/コミュニケーション論
著書 『公共圏とコミュニケーション』ミネルヴァ書房、1998
   『日常のなかのコミュケーション』北樹出版、2000
   『彷徨えるナショナリズム』世界思想社、2001
   『メディア文化を読み解く技法』[編著]世界思想社、2004
   『空間管理社会』[編著]新曜社、2006 
   『スポーツの魅惑とメディアの誘惑』世界思想社、2008

         
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